結果は対前年増収・増益、そして営業収益が過去最高を更新と、安定感のある内容となりました。
第二四半期 業績ハイライト
項目金額
営業収益6兆7,727億円
営業利益9,450億円
当期純利益5,957億円
営業収益・利益ともに堅調に伸びており、通信インフラ事業の安定感が光ります。
各年のNTT業績情報業績好調の要因
② IOWN関連ビジネスの進展
NTTが推進する次世代通信基盤 「IOWN(アイオン)」 の商用展開が加速しています。
大阪・関西万博での実証を通じて得たノウハウをもとに、金融業界や大規模スポーツイベントなどでの活用が始まりました。
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光電融合デバイスを使った光スイッチの商用化(2026年度予定)
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光チップレットの商用化(2028年度予定)
といった長期的な成長投資が評価され、技術分野での信頼性が高まっています。
③ 海外・データ事業の収益改善
NTTデータグループを中心に、海外向けのソリューションビジネスも回復基調です。
Google Cloudとの提携によるエージェント型AIの導入支援や、分散型AIインフラ「tsuzumi 2」などの純国産AI技術が収益拡大に寄与しました。
グローバル・ソリューション事業の利益率も改善し、国内外でバランスの取れた成長が進んでいます。
株主還元も積極的
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中間配当:2.65円(前年比+1.9%)
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年間配当予想:5.3円(15期連続増配予定)
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自己株式取得枠:2,000億円(10月末時点で826億取得)
2025年度も15期連続増配予定(年間5.3円)と、株主への還元姿勢が継続。
さらに、2,000億円規模の自社株買いを実施中で、利益成長に加えて1株あたり価値(EPS)向上を実現しています。
これらの政策により投資家の信頼が厚く、株価下支え要因となっています。
まとめ
通信インフラを軸に、AI・自動運転・光技術といった次世代領域へ着実に投資を進めるNTT。
一方で増配と自社株買いを続けるなど、株主還元姿勢も明確です。
安定した収益基盤を持ちながら、成長分野にも積極的に挑戦する姿勢は、まさに「攻めのディフェンシブ株」と言えるでしょう。
