三菱HCキャピタルとは
三菱UFHグループ、日立キャピタルと2021年統合
リース事業において国内首位
パソコン、航空機 不動産や航空機まで幅広く商品を扱い収益を得ています。
三菱グループに属する事で大量の機械やデジタル商品などをリースできる強みがあります。
基本は長期契約(5年以上)を結んでいます。原則中途解約できない
長期で安定的なリース料金を得て事業展開しています。
レンタル業との違い
レンタル業は会社が持っている在庫から商品を貸し出しています。
依頼のあった商品を準備をして貸し出すリース業とは違います。
契約は1週間など短い期間です。途中解約はできます。
ゲオやツタヤなどがレンタル業に該当します。
リース業界の現状
リース業界は企業の設備投資と連動しており市場の縮小傾向が続いています。
企業の設備投資に依存する節があるので景気敏感株になります。
今後は、いかに海外進出していくかがポイントとなります。
カーボンニュートラルの宣言を受けて、太陽光、風力発電の事業に注力していきます。
会社情報
業種 リース
決算期 3月
設立 1971年
時価総額 9197億 業界1位の規模
発行株式 14億6691万2千株
総資産 10兆3288億7200万
自己資本 1兆3097億6900万
自己資本比率 12.7% リース業界
利益剰余金 6380億4300万
有利子負債 7兆4615億8600万 商品を購入するので多額の借入があります。
代表株主(持ち株比率)
三菱商事 264億400万株 18%
三菱UFGFG 208億3400万株 14.2%
日立製作所 167億6700万株 11.4%
三菱グループと日立製作所が主な株主です。
一定水準までは、株価も安定しています。
親会社は滅多な事では株を売却しないため。
格付け
S&P A-
ムーディーズ A3
R&I AA-
JCR AA
4つの格付け会社から評価されており、信用力があります。
三菱HCキャピタル業績
2021年 | 2022年 | 2023年(予想) | |
売上高 | 8943億 | 1兆7655億 | |
営業利益 | 624億1400万 | 1140億9200万 | |
経常利益 | 650億200万 | 1172億3900万 | |
当期純利益 | 553億3千万 | 994億100万 | 1100億 |
利益率
(利益÷売上) |
6.1% | 5.6% |
2022年はコロナウイルスの業績から回復し過去最高益を達成しました。
好調な海運事業、航空機の需要回復があり、2023年予想では前期比よりも、高い1100億円程度と予想しています。
※
セグメント別営業利益
2021年 | 2022年 | |
カスタマー | 225億 | 334億 |
アカウントソリューション | 199億 | 269億 |
ベンダーソリューション | 41億 | 30億 |
ライフ | 42億 | 48億 |
不動産 | 280億 | 191億 |
環境・再生可能エネルギー | 70億 | 70億 |
航空 | 28億 | 27億 |
ロジスティクス | 18億 | 27億 |
モビリティ | 7億 | 19億 |
その他 | ▲2億 | ▲34億 |
調整額 | ▲69億 | ▲21億 |
合計 | 871億 | 994億 |
前期比123億円の増益!
カスタマーソリューション
法人・官公庁向けファイナンスソリューション、 ベンダーと提携した販売金融、不動産リース、金融サービス
欧米を中心とした事業の伸長等により増益
環境・再生可能エネルギー
再生可能エネルギー発電事業、省エネルギー事業、海外インフラ投資事業
太陽光関連売却益を計上したものの、前期に計上した一時的収益の剥落等により横ばい
航空
航空機リース事業、航空機エンジンリース事業
保有アセット売却益の増加や破綻債権の売却益計上等により増益
ロジスティクス
海上コンテナリース事業、鉄道貨車リース事業
不動産
不動産証券化ファイナンス、不動産再生投資事業、 不動産アセットマネジメント事業
前期に計上した売却益の反動減等により減益
モビリティ
オートリース事業及び付帯サービス(移動に関する事業)
国内及び海外におけるリース満了車両の売却が好調で増益
配当情報
2021年 | 2022年 | 2023年(予想) | |
株価 | 650円 | 560円 | 666円 |
配当金 | 25円 | 28円 | 31円 |
配当利回り | 3.8% | 5% | 4.6% |
一株利益 | 56円 | 68円 | 76円 |
配当性向 | 44% | 41% | 36% |
利回りが5%もある時期がありましたが、三菱HCキャピタルの業績好調が評価され現在は4.6%と若干利回りが低下しました。
24期連続増配を達成し、利益も成長しているので、今後の業績にも期待できます。
キャッシュフロー
営業CF 1958億 本業で稼いだお金
投資CF ▲1078億 事業拡大に使ったお金
マイナスの場合は設備を売った資金の方が多いです。
財務CD ▲1921億 借入で得たお金
マイナスの場合はお金を借りた方が多いです。
現金 5200億 保有している現金
三井化学指標判断
PER 8.71倍 割安(株価収益率)
PER=株価÷1株利益(EPS)
倍率が低いほど割安だと判断できます。
平均15倍を下回れば割安です。
成長できる企業ならPERが高くても投資価値あり
EPS 69.1円(一株あたり利益)
BPS 949円(一株あたり純資産)
PBR 0.73倍(株価純資産倍率)割安
PBR=株価÷1株あたり純資産
倍率が低いほど割安だと判断します。
平均1倍を下回れば割安です。
逆に見れば、高いほど人気のある企業だと捉えることもできます。
ROE 8.4%(自己資本利益率)稼ぐ力が高い
高いほど、収益性のある会社だと判断でき、株価も上がりやすくなります。
ROE 当期純利益÷純資産(総資産-負債)×100
10%を超えれば、優良企業と判断します。
ROA 1.1%(総資産利益率)稼ぐ力が低い
ROA 当期純利益÷総資産×100
高いほど、株式市場で評価を受けています。
5%を超えれば、優良企業と判断します。
三菱HCキャピタル評価
メリット
三菱グループのバックアップがある
指標判断では割安水準
利益が増加傾向で右肩あがり
デメリット
景気敏感株で価格の変動が大きい。
リース業界の成長余地がほとんどない。
リース業社は海外進出をいかにすすめているかが今後も分かれ目になります。
商品に付加価値を付けられないので、差別化が難しい。
値引き競争になりやすい。
お金を借りる金利の変動もリスク要因です。
リース業界は銀行からお金を借りて商品を買い企業に貸出を行うので、金利が上がれば返すお金が多くなり業績に影響がでます。
現在日本は超低金利となっていますので、返すお金が少なくて済んでいます。
三菱HCキャピタルを動画で解説してみましたので、こちらもぜひご覧ください。